●パパの話は、いつも突然!! 〔ボクのプロフィール〕ニックネームはトン太、名古屋市内に住む小学校5年生。好奇心いっぱいで、ちょっとおマセ。パパママが大好き。 下にネル子ちゃんという妹がいる。 |
●定光寺駅に到着 いつもだと名古屋駅から定光寺駅へは、1時間に2本の普通電車(名古屋駅から37分)しか停まらないのだけど、春と秋の特別公開時には、 土日と祝日には快速電車(同27分)も停まるんだって。 それに日ごろは無人の定光寺駅が、期間中は10~20人くらいの駅員さんが整理にあたるっていうから、すごいよね! |
●入り口階段を登れば、そこは異次元の世界! さて、この入り口の階段、かなりの急階段だ。皆さん、頑張って登っている。高さは9メートルだとか。ボクも妹も頑張って登った。 登り終えると小さな広場に出た。受付のテントがあって、「愛岐トンネル群保存再生委員会」――ああ、長ったらしい ――のスタッフさんが数人、出迎えてくれた。 |
●受付で うわー受付のあたり、気がつくと一面、モミジで真っ赤だ。パパとママは眼を見張ってた。
パパがスタッフさんにモミジのことをホメたたら、「この廃線跡には天然モミジが300本ちかくも自生しているんですよ」とのこと。会の人たちが
モミジを大切にしていることが、そのクチぶりから伝わってきたよ。 |
●はじめまして、明治のトンネルさん |
●落石防護柵は古いレールのリサイクル 会の人がレールを調べてみると、明治時代に輸入したレール(米国・ドイツなど)も見つかっているそう。レールの横に製造した年月と
会社名などが刻印(浮き文字)されていて、読むことが出来るんだ。 |
●残存物って、昔の忘れ物?落とし物?
レールや枕木と書いたけど、勘違いする人がいるといけないので、書いておく。この愛岐トンネルの廃線跡にレールや枕木が敷かれて残っている訳では
ないんだよ。まちがえないでね。 |
●竹林は、特別の雰囲気 「のぼる君」という遊具もあった。地面から生えた太い竹に造りつけたもので、2本のヒモを交互に引っ張ると、ドラエモンやアンパンマンが竹のてっぺん まで登っていく。もちろん、これもやったよ。楽しかった。会の人たち、子どもにも楽しめるよう、考えてくれているんだね。 おや、山側に小さな小屋が見えたぞ! 東屋(あずまや)といって、会員手づくりの小屋らしい。期間中、週末はあの苦~い抹茶が飲める呈茶が ふるまわれるそうだ。あのお茶、ボク苦手。だけど300円でまんじゅうがつくなら、ニガいのを我慢するか。 |
●橋も会員の手づくり! 橋を渡って少し行くと、道がクネクネしてきた。道の真ん中に大きな木が何本もあるからなんだ。おかしいなー、線路って汽車が通っていたから真っすぐ じゃなかったっけ。(* ̄- ̄)ふ~ん、廃線後50年近くの間に自生した樹木なんだね。普通なら道の真ん中に生えた木は切っちゃえば早いのだけど、 我がままな人間優先じゃなく、蘇った自然優先で整備しているからなんだって。太い幹の木が途中から折れたのもそのままにしてあった。台風で 折れたらしい。「自然の営み」というのかな、それを見てほしいからそのままにしてあるのだとか。なんだか感動! |
●4号トンネルではサプライズが待っていた 機関車の音に驚いていたら、すぐ出口だ。 |
●三四五の大モミジは、愛知県下最大級 |
●水車と鐘(カネ) 水車を見おろす小さな広場にはベンチもあり、休憩できる。そばには鐘(カネ)が 吊り下げてある。なになに、 「1回たたけば幸せが、2回たたけば○○が、3回以上は迷惑だ!」 ウフフ。誰がこんな文章を考えるんだろ!? ボクもたたいたよ。いくつ叩いたか、それはひみつ! さらに進むと、立ち木を利用したブランコがあった。だけどおばちゃんが占有しちゃってる。ボクだって乗りたかったのに。 |
●マルシェ・・・トンネル唯一の売店エリア ここは廃線唯一の売店エリアなんだ。お弁当などの他に、トンネルの絵葉書(1枚50円)や珍しい復刻版汽車土瓶(500円) などを売っている。(* ̄- ̄)ふ~ん、だからマルシェ(商店街)なのか。なっとく・・・。 |
●暗渠・・・アンキョって読むんだよ 木製のお店も面白かった。トンネルの馬蹄形をしているんだ。1/2の縮尺で作られたトンネルのイメージなんだって。こだわりの建物なんだね。 ※画像下の小さい写真は暗渠の中と、暗渠排水孔部分。ともに帰路に玉野古道のルートを歩けば見学できます。 |
●5号トンネル あれ、トンネル手前右側に小さな祠(ほこら)のようなものが…。お地蔵さんが祀(まつ)ってあり、花まで活けてある。 (※イワレは現地でご確認下さい) ●あちこちにある駅名看板が楽しい
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●5号トンネルをぬけると、レンガ広場 この日はちょうどフォルクローレという南米音楽をやっていた。”コンドルは飛んでケー”って、聞いたことがある曲だナ。 1日中いくつかのグループが演奏をしているんだって。アルプホルンが20本くらい並ぶコンサートもあるらしい。アルプホルン、聞きたかったな。 ※トンネルコンサートは基本的に土日祝の開催です。 |
●C57のSL動輪は、日本でただ一つの、遊べる動輪だった!? スタッフさんいわく「動輪記念碑はD51を中心に全国に約300ありますが、 C57の巨大動輪は大変少なく全国30ヶ所、東海地方で一般に目にできるのは下呂市に片輪が保存されているだけの貴重なものです。」 自転車ペダルを漕ぐと3t以上の動輪がゆっくり回るんだ。動輪に挑戦しようと行列ができていた。ワーうれしい!子供優先だって。
(1回転で5.5m進みます。約700回転で4キロ弱走った計算になり、2015年2月の設置以来名古屋駅から金山駅近くまで進みました。定光寺駅
までは6年近くかかります、とスタッフさん) |
●レンガ広場は楽しめるものがいくつも! フムフム、説明看板を読むと、長~い6号トンネルの途中にスクリーンを吊り下げ、それに太陽光を 投影させて、トンネル内を照明代わりに明るくしようという装置なんだって。太陽が動いても、いつもスクリーンに光が当たるようにしていある。 原理は振子時計の軸に小さな鏡を取り付け、太陽の動きに合わせてこの鏡の角度を変化させると、いつも一定のところに太陽光が当たるようになるらしい。 要するに骨とう品のアナログを使った太陽光自動追尾装置なんだ! 会員さんの中に、すごいアイデアを考えついて、それを作ってしまう人がいるんだね。 パパも感心していた。 |
●パパはレンガ展示ブースに興味津々! へー、当時のレンガには刻印なるものがあって、どこの会社で作ったか、どの地域から持って来たかが判るんだって。今までに20種類以上の刻印を発見 …。(* ̄- ̄)ふ~ん、レンガは知多や四日市や大阪からも! いろいろなところから運ばれて来てるんだね。 ゲー、愛岐トンネル群全体で1800万個ものレンガを使っているの!?。東京駅の使用レンガ数が800万個というから、これってもしかすると国内最多のレンガ
使用数じゃないか。東京駅は便利な場所だけど、ここは山の中。トラックのない時代に大量のレンガを運ぶのだけでも大変だっただろうな。 |
●6号トンネルへいざ、Lets GO! しばらく歩くと、また暗闇になった。奥から帰ってくる人たちもよく見えない。懐中電灯がないとぶつかっちゃう。持ってきてよかった。 そうか、だから左側通行厳守!の看板があるんだね。それと、豆電球の誘導照明が両側側面に点いていたのがよかった。暗やみってこわいけど オモシロイ。 333mはずいぶん長かった。でも出口が見えたらホッと安心。 |
●6号出口 県境駅は終着駅 これで4つのトンネルをくぐってきたけど、愛岐全体では13個のトンネルが残っている。 日本で短距離間に一番たくさんのトンネルが集まっているらしい。愛知県側には6つ、この先の岐阜県側には7個のトンネルがあるんだ。 ここで案内のスタッフさんが、「谷の少し先には次の7号トンネルがあるが、その所有者の名古屋市からまだ 調査・使用の許可が出ていない」とのこと。へー、名古屋市の所有なの? 聞き直すと、岐阜県側には名古屋市のごみ最終処分場があり、 その敷地にトンネルが含まれているという。その先の8号トンネルは多治見市所有なので、全体では複雑な所有権が絡んでいるのだ。 大人の世界は面倒で大変だ! でも、はやく隣の古虎渓駅まで歩いていけるようになるとイイな。 |
●帰路はまずレンガ広場まで戻って、それから好きなルートで! ここからの帰りは、まず6号トンネルをレンガ広場まで戻る。レンガ広場からは、行きと同じ廃線敷きをそのまま 戻るルートと、他に2つの帰り道があると聞いた。次の①と②を通して歩けるんだよ。 ①レンガ広場からマルシェまでのルート(青の
点線のルート) ②マルシェ広場からのルート(赤い点線のルート) |
●ボクの感想文 初体験の愛岐トンネル群は、完璧整備の普通の公園でもなし、全線が平坦 なので東海自然歩道のようにワイルドでもなし。 造りものでない自然に抱かれた雰囲気。ボランティアの会員さんだけでヤブ漕ぎからこれだけの空間を創りあげたんだってね。 驚いた。こういうの、市民パワーというのかな。 モミジ狩りは香嵐渓のあでやかさはないけど、色々な木々に溶け込んで色づいているモミジたちが印象的。場内は水も電気もない廃線跡なんだけど、
中古ソーラーパネルで一部だけだけど明かりがついているし、簡易トイレも臭くて不満だけど7基もある。
スタッフさんは、とても親切に説明してくれる。〝オモテナシ”の心配りを感じながら「これが明治の鉄道跡とトンネル!」をおなか一杯にいただきました。
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