当会の「登録有形文化財」と「近代化産業遺産」について
3施設が鉄道トンネルとして東海地方初の国・登録有形文化財に登録!(2016/7)
2016年7月、愛岐トンネル群の3施設が国の登録有形文化財に登録されました。東海3県下では「鉄道トンネルとして初めて」 の文化財となりました。トンネルには鉄道用トンネルと、自動車など一般通行道路用トンネルの2種類があり、愛知県や三重県の道路 トンネルはすでに文化財に登録されていますが、鉄道トンネルでは愛岐トンネル群が初めてなのです。
なお、今回の登録には間に合いませんでしたが、今後、5・6号トンネル及びその他の関連施設を追加申請する準備を進めています。
※画像は登録有形文化財への登録を伝えるNHK総合TVのニュース画面です。(2016年7月15日「ニュース845」)
今回有形文化財に登録された施設の詳細
今回は愛岐トンネル群の施設のうち下記の3件が登録有形文化財に登録されました。
名 称 | 建 設 年 代(M33は明治33年を示す) | 種 別 | 基準 |
旧中央線玉野第三隧道 (3号トンネル) |
M33 | 土木交通3 | |
旧中央線玉野第四隧道 (4号トンネル) |
M33 | 土木交通3 | |
旧中央線笠石洞暗渠 (かさいしぼらあんきょ) |
M33/S32改修 | 土木交通3 | |
特徴等:庄内川沿いの渓谷地を走っていた中央線旧線の隧道(ずいどう)群。官設鉄道の標準例に則った 単線仕様の馬蹄(ばてい)形断面を持つ。煉瓦(れんが)造で,要所には笠石などで装飾を施す。 |
【参考資料】 愛岐トンネル群の追加申請リスト(準備中)
今回(2016年7月)に文化財に登録されたのは上記の3施設ですが、当委員会では下記についても追加申請すべく準備しています。
平成21年に「近代化産業遺産 続33」に登録されました
平成21年2月、愛岐トンネル群の4つの隧道(トンネル)が経済産業省の「近代化産業遺産 続33」に認定されました。上記は認定証とプレートの写真です。
認定証の文面には次のように記載されています。
『地域活性化に役立つ近代化産業遺産』
山岳・海峡を克服し全国鉄道網形成に貢献したトンネル建設等の歩みを物語る近代化産業遺産群
旧国鉄中央線の隧道群(玉野第三隧道、玉野第四隧道、隠山第一隧道及び隠山第二隧道)
地域活性化に役立つ近代化産業遺産としてここに認定する
平成21年2月23日 経済産業大臣 署名印
「近代化産業遺産群 続33」経済産業省文書
左の文書の本文は次のような文章で始まっています。
ーーー『急峻な山岳を有し、また、多くの島々で国土が構成されている我が国において、交通網の整備・発達を図る上では、山岳地帯や海峡の
克服が不可欠である。鉄道もその例外ではなく、山岳地帯や海峡を克服する手段として、「隧道(トンネル)」建設は必要不可欠であった』
明治初期の鉄道建設に燃える人々の思いが伝わってくるようです。表紙画像クリックでPDF文書をご覧ください。
下の画像でも一部だけですが、ご覧いただけます。
【参考資料】 文化財&近代化産業遺産リスト(全国の隧道関連施設を抜粋)
全国の隧道(トンネル)施設で文化財・近代化産業遺産に認定・登録されている施設のリストです。