2018年秋の公開に間に合うよう 水車を作り替えました(2018.11)
▲完成してゆったりと回る3代目水車
愛岐トンネル群の公開に来られた方は、会場の中ほどの谷川で大きな水車が回っているのをご覧になりましたよね。 木製では愛知県最大級、直径2.7メートルの大きな水車・・・。のんびり行こうよ、とばかり、ゆったりと回っています。 水車って、なにか不思議な魅力があるようです。どなたも、ここでカメラを向けてパチリとやります。
この水車は会員の手づくりです。2011年に作られた先代(2代目)の水車が、寄る年波には勝てず、引退が避けられなく なりました。 そこで、2018年の秋の公開に間に合うよう傷んでいた水車を作り替えた訳です。
ちなみに、新しい水車の部材は、水車造りの棟梁である当会のベテラン会員が檜(ひのき)の角材や板を自宅でコツコツと 刻んで(加工して)準備しました。この材料の加工がじつに大変。パーツの数だけでも200をはるかに超えるうえに、ほぞ穴加工や、 曲線の加工などもあり、考えただけでも膨大な仕事量です。この水車に寄せる棟梁の熱い思いが伝わる作業でもありました。
さあ、これで3代目の水車となりました。
以下、3代目水車の出来上がるまでの様子をご覧いただきましょう。(2018.11完成、2019年2月一部補修)
水車の近くで組立開始。材料は前日に防腐塗料を塗装済み。
水車の外周の「輪板」と呼ばれるパーツ。円周を12分割して作られている。
まず架台を仮組みしてみる。
仮組みしてみた架台を、今度は実際の場所に設置する。
水車までの通路には、安全作業のため足場を組み、足場板が敷き詰めてある。
架台に軸受(ベアリング)と主軸(芯棒)を取付ける。
その次に主軸に「くも手」「からみ」と呼ばれる部材を組み付けていく。
12分割の「輪板」も組みあがり、ほとんど完成に近づいた。
この日、東海テレビの取材があった。秋の公開中の11月25日に現場中継もあるという。
東海テレビ取材陣にはリポーターとしてタレントの鈴木ちなみさんもトンネル群に来訪。
水車の現場も訪れた。当会の村上理事長が応対した。
苦労の末、完成! 無事に回りだした。
水車工事の棟梁も感無量。
(棟梁はヘルメットの男性、当会会員
最後の写真は、ちょっと楽しい初代の竹製水車。
背後の橋の橋桁(はしげた)も竹で作ってあることに注目!