9月30日~10月1日、当会の研修旅行が行われました
9月30日と10月1日の1泊2日で、当会の研修旅行が行われました。例年、鉄道関連の遺産を視察することの 多かった当会の研修旅行・・・。
「今回は10週年を祝って豪華に行こう!」「今度はカニ食べ放題で温泉三昧に行きたいよ!」「いっそ北海道へ!」などの 声も一部にあったようですが(笑)、結局、産業遺産再生の先進地を巡るまじめで中身の濃い 1泊バス旅行に落ち着きました。
1日目、参加者およそ30名を載せたバスは高速道路をひた走り、兵庫県へ。日本一の錫(スズ)鉱山として 栄えた兵庫県養父(やぶ)市の 明延(あけのべ)鉱山廃坑を見学。ガイドさんの余りに熱い説明に、坑道の奥から鉱夫達の息遣いが伝わってくるようでした。
可愛い一円(いちえん)電車にも試乗しました。生野銀山は時間切れで坑内は見れず、銀山の売店で土産を買い込み、 記念撮影をして宿へ。静かな山の中の宿でした。
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2日目。宿を出発したバスは、明延鉱山の神子畑選鉱場跡を横目に見たあと、429号線を走ります。 「これが国道か!?」という狭い悪路で有名らしいこの道。「車輪が脱輪する~っ」と車内にはオトコの悲鳴が・・・。長時間走って、福知山線の西宮名塩(にしのみやなじお)駅到着。 ここから旧国鉄福知山線の廃線敷きの見学・散策です。
この廃線敷きは1986年に複線電化により廃線となったもので、1986年の廃線後、JRは跡地を立ち入り禁止としていました。 しかし都市に近くて景色の良いこの地。ひとが放っておく訳がありません。休日などハイカーが後を絶たず、転落という 最悪の事故も発生したとのこと。JR西日本が巨費を投じて整備し、昨年(2016年)11月に全面開放するに至りました。 この日も多くのグループや家族連れなどが廃線歩きを楽しんでいて、この廃線跡地が市民に親しまれていることがうかがえました。
今回は西宮名塩駅からスタートし、次の武田尾駅までの約7kmを歩きました。 ここにはトンネルもあり足元には武庫川の渓流が流れていて、愛岐トンネル群と類似点が多い。二つの自治体にまたがって いる (西宮市と宝塚市)ところまで似ている。歩きながら、つい愛岐トンネル群と比べてしまう会員たちでした。 現地の「桜守りの会」の方に、廃線敷きの整備への取り組みについて話もお聞きすることが出来ました。
帰路は高速道路をひた走り、夕方6時、高蔵寺駅に無事到着しました。久しぶりの1泊旅行・・・。いつもながら愛岐トンネル群らしい 中身の濃い研修旅行でした。
今回はNPO「Jヘリテージ」の前畑さんご夫妻はじめ、現地のボランティアの方々に 大変お世話になりました。感謝申し上げます。 (2017年10月)